第13回シニアライフ講演会開催
2021/11/20
講演「人生100年、そこに峠がある」
講師:国井雅比古さん/NPO法人日本トレッキング協会会長
主催は川崎市健康福祉局・高齢者在宅サービス課と当法人。
この講演会は、「地域のシニアがいきいき元気に生活するための一助となり、かつ地域参加への情報提供の場とする」という趣旨で、年1回行われている。
今回は、「プロジェクトX~挑戦者たち~」「ぐるっと海道3万キロ」「日曜美術館」などを担当した元NHKエグゼクティブアナウンサーでもある国井雅比古さんに当時の苦労話、転じてトレッキング協会会長として山登りの楽しさや感動を語ってほしいということで講演をお願いした。
<講演の要旨>
山梨県都留市での生い立ち、「神田川」の歌がぴったりだった学生結婚のころ、そして、声が良いということで薦められNHK/アナウンサーとして採用された。
5年間続いた「プロジェクトX」では、富士山山頂へのレーダードーム搬送を身近に見てハラハラドキドキした、中島みゆきさんの「砂の中の銀河、街角のビーナス、みんなどこに行った・・・・」の詩は今でも胸が熱くなる。
初めのころ、アナウンサーというのは、事柄を伝える一過性の仕事と思っていたが、聴取者からの声で「人に感動を与えられる仕事だ」と気が付き、一つの「峠」を越えた。
50歳を過ぎたとき大好きな酒やたばこがたたり大病をし、山登りはとても無理と言われたが、早池峰山、白馬槍ヶ岳、御嶽、乗鞍・・・と登った。
一番厳しかったのは、甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根を登った時で、途中足が攣ってしまいあきらめかけた。しかし、一歩一歩ゆっくり、楽しみながら登ろうと思ったら歩けた。これも「峠」の一つ。
日本トレッキング協会の仲間と、ヒマラヤのトレッキングに出かけ、4250mまで上がり、周囲の山々の風景に感動した。
人生は良いことばかりではないし、悪いことばかりでもない。
最後の「峠」は、あの世への三途の川、ゆっくりゆっくり歩いて行こう。
コロナ禍の中、散歩をしていて、空の美しさに気が付き、自然の移ろいを楽しむことができた。金はなくても時間があるではないか。
<第2部>への感想
第2部のプレゼンテーションに参加、最後に感想と励ましの言葉をいただいた。
「川崎市ではこのように多様な市民活動があることに感心するとともに、市民に寄り添い身近なところで活動しているボランティアの皆さんに敬意を表します。」